未払い賃金・残業代請求ネット相談室イメージ

未払い退職金請求

退職金・退職手当は賃金に該当するか?

退職金・退職手当は,それを支給するか否か,どのような基準で支給するかが専ら使用者の裁量に委ねられている限りは任意的・恩給的給付にすぎず,賃金には当たりません。しかし,労働契約・就業規則・労働協約において退職金を支給すること,かつ,その支給基準が定められており,使用者に支給義務があると認められる場合には,賃金に該当すると解されています。

ここでは,退職金・退職手当が賃金に当たるのかについて,東京 多摩 立川の弁護士がご説明いたします。

退職金・退職手当と賃金の問題

退職金・退職手当は,通常の給与・給料などと異なり,必ず支払わなければならないものではありません。退職金を支払うかどうかは,使用者に選択権・裁量権が認められています。

そのため,退職金・退職手当を支給するか否か,どのような基準で支給するかが専ら使用者の裁量に委ねられている限りは,任意的・恩給的給付にすぎず,賃金には当たりません。

退職金・退職手当が任意的・恩給的なものにすぎない場合,使用者に支払義務があるとはいえませんから,仮に退職金が支払われなかったとしても,労働者が使用者に対してその支払いを請求することはできません。

もっとも,退職金が「賃金」に該当するといえる場合もあります。

使用者には,労働者に対して,労働の対価としての賃金を支払う法律上の義務があります。その場合,労働者は使用者に対して退職金請求権を有することになります。

しかも,賃金の支払いについては,労働基準法によって相当厳格な規制がなされており,通常の金銭支払いよりも厳しい支払いの原則が設けられています。

つまり,退職金・退職手当が未払いになった場合に,それを使用者に対して請求できるかどうかは,その退職金が「賃金」に該当するのかどうかが重要となってくるということです。

>> 退職金・退職手当とは?

退職金・退職手当の賃金の後払い的性格

前記のとおり,未払いの退職金・退職手当を使用者に対して請求できるのかどうかは,その退職金・退職手当が賃金に該当するかどうかにかかってくることになります。

この点,確かに,退職金は,使用者による任意的・恩給的給付という要素もあります。しかし,わが国では,退職までの労働に報いる慰労金としての要素もあります。

この退職までの労働の対価として退職金が支払われる場合における退職金の性質のことを,「賃金の後払い的性格」などと呼ぶこともあります。

したがって,退職金には,賃金としての性質を有する場合もあるということです。

ただし,退職金に賃金の後払い的性格があるといっても,それはあくまで経済的な性格です。

賃金の後払い的性格から何らかの法的解釈が導かれることはありますが,だからといって,この賃金の後払い的性格から当然に退職金が賃金に該当するという解釈が導かれるわけではありません。

>> 退職金・退職手当とは?

退職金・退職手当の賃金該当性の判断基準

どのような場合に,退職金が賃金に当たると言えるのかは,退職金を支払うことが労働条件・労働契約の内容となっているのかどうかから判断することになります。

この点,退職金であっても,就業規則・労働契約・労働協約などで,退職金を支給する旨が定められていて,かつ,その支給額や支給条件が明確に定められており,使用者に支払義務が課せられているといえる場合には,「賃金」に当たると考えるのが一般的です。

行政解釈においても,「退職金,結婚手当等であつて労働協約,就業規則,労働契約等によつて予め支給条件の明確なもの」については賃金に該当するとしています(昭和22年9月13日基発17号)。

判例でも,退職金を賃金として認めたものが多数あります(例えば,住友化学事件判決・最三小判昭和43年5月28日等)。

もっとも,逆にいえば,就業規則・労働契約・労働協約などに,退職金を支給する旨の規定が無い場合,または,規定があっても支給条件が定められておらず,使用者に支払義務が無いような場合,つまり,支払うか支払わないかについて使用者に裁量がある任意的・恩給的な退職金は,賃金には当たらないということになります。

したがって,退職金を請求する場合には,就業規則・労働契約・労働協約などに,退職金を支給する旨の規定があるのかどうかをよく確認しておく必要があるでしょう。

>> どのような給付が賃金に該当するのか?

もっと詳しく!

この記事がお役に立ちましたらシェアお願いいたします。

さらに詳しく知りたい方へ

未払い退職金・退職手当の請求について弁護士に相談したいという方がいらっしゃいましたら,東京 多摩 立川の弁護士 LSC綜合法律事務所にお任せください。

ご相談のご予約は【 042-512-8890 】までお電話ください。

※なお,当事務所にご来訪していただいてのご相談です。お電話・メールによる相談は承っておりません。あらかじめご了承ください。

>> 未払い残業代請求に強い弁護士をお探しの方へ

LSC綜合法律事務所

所在地:〒190-0022 東京都立川市錦町2丁目3-3 オリンピック錦町ビル2階
ご予約のお電話:042-512-8890

>>

代表弁護士 志賀 貴

日本弁護士連合会:登録番号35945(旧60期)
所属会:第一東京弁護士本部および多摩支部

>> 日弁連会員検索ページから確認できます。

アクセス

最寄駅:JR立川駅(南口)・多摩都市モノレール立川南駅から徒歩5~7分
駐車場:近隣にコインパーキングがあります。

弁護士による無料相談のご予約は 042-512-8890

このページの先頭へ