不払いのその他給付の請求

給料や残業代以外にも,不払いが問題となる給付があります。

ここでは,不払い賞与・退職金などの請求方法についてご説明いたします!

不払い賞与・退職金請求のための証拠とは?

賞与・ボーナスや退職金・退職手当が支払われなかった場合,後々の請求に備えてどのような証拠を用意しておけばよいのでしょうか?ここでは,不払いの賞与・退職金請求のための証拠について考えます。

不払い賞与・退職金の請求の立証

賞与・ボーナス・退職金などは,原則として,賃金には当たりません。つまり,これらは,使用者から労働者に対する恩給的なものとして考えられているということです。

しかし,賞与・ボーナス・退職金なども,就業規則などでその支給基準や支給条件が明確に定められているものであれば,賃金に当たると考えられています。

したがって,不払いの賞与・ボーナス・退職金を請求する場合にもっとも重要なことは,それらの給付が賃金に当たるものであるのかどうかを立証することであるといえます。

不払い賞与・ボーナス・退職金の支払いを請求する方法としては交渉などによる方法もありますが,話し合いがつかなければ,最終的には訴訟によって請求する必要があります。そのため,あらかじめ訴訟になることも見越しておく必要があります。

訴訟においては,労働者側で,賞与・ボーナス・退職金が賃金に当たるものであること,それらの支給の条件を満たしていることなどを主張し,それを証拠によって立証しなければなりません。

不払い賞与・退職金請求のための証拠

それでは,不払い賞与・ボーナス・退職金の支払いを請求するためには,どのような証拠を用意しておく必要があるのでしょうか?

不払い賞与・ボーナス・退職金を請求するためには,前記のとおり,まず第一に,それらが賃金に当たるということを主張・立証しなければなりません。

具体的には,就業規則・労働契約などにおいて賞与・ボーナス・退職金の支給基準・支給条件を定めていることを主張・立証します。これには,そのことを定めた就業規則・労働契約書・雇用契約書などを証拠として準備しておくことになります。

労働契約書・雇用契約書・就業規則などが無い場合,賞与・ボーナス・退職金が賃金に当たることを立証するのは,なかなか難しいものがあります。

上記のような証拠以外に,賞与・ボーナス・退職金を支払う旨の取り決めをした書類があれば,それを証拠として準備します。あるいは,使用者が,これらを支払うということを約束したメールの送信記録や手紙などを証拠とする場合もあるでしょう。

それら客観的な証拠が無い場合には,同僚の証言やご本人の陳述が必要となる場合もあります。

ただし,他の労働者も賞与・ボーナス・退職金をもらっているということは,証拠にはなりにくいように思います。なぜなら,賞与・ボーナス・退職金などは,労働者ごとに支払う人もいれば,支払いわない人もいるという場合が少なからずあるからです。

このように,一定の基準または条件のもとに賞与・ボーナス・退職金を支払う旨の約束があったことを立証できたとしても,さらに,その支給基準・支給条件を満たしていることを立証する必要があります。

この支給基準や条件は,人それぞれですので,一概にどのような証拠が必要であるということはできません。

ただし,一般的には,一定期間勤務していれば,その期間に応じて一定金額を支払うという取り決めが一般的だと思います。そのような場合には,その一定期間勤務していたことを立証できればよいことになります。交付された給与明細などがあれば十分でしょう(さすがに,この点について争ってくる使用者は,あまりいないと思います。)。

なお,賃金に当たる賞与・ボーナス・退職金が支払われていないことは,労働者の側で立証する必要はありません。むしろ,それらを支払ったことを,使用者側で主張・立証しなければならないからです。

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