裁判所を利用して未払い賃金・残業代等を請求する方法の1つである「労働調停」の特徴について,ご説明いたします。
労働調停とは?
裁判所を利用して未払い賃金・残業代などを請求する方法の1つに「労働調停」が考えられます。ただし,労働調停という特別の制度があるわけではありません。あくまで,通常の民事調停と同じであり,ただ労働問題の調停というほどの意味です。
ここで簡単に調停という制度について説明します。
調停とは,簡単に言えば,裁判所が選任した調停委員が間に入って,労働者と使用者との話し合いを促進するという制度です。
調停において話し合いがついた場合,裁判所の方で調停調書と呼ばれる書面を作成してくれます。この調停調書には,裁判上の和解と同じ強制力が与えられています。
つまり,その調停調書があれば,例え相手方が任意に支払わなかったとしても,いつでも相手方の財産に対して強制執行をすることができるようになります。債務名義と呼ばれます。
調停はあくまで話し合いです。そのため,使用者側が話し合いに応じる可能性があるならば,調停の利用も検討の価値があるかもしれません。
もっとも,現在では,調停のような話し合いの要素も含めつつ,訴訟のような裁判所による判断も下すことができるという労働審判の制度が用意されていますので,労働調停を利用する意義はあまりなくなっていると言ってよいかもしれません。










