賃金の支払いの方法に関しては,労働基準法に厳格な原則が定められています。ここでは,賃金支払いの5原則について考えます。
賃金支払いの5原則とは?
賃金は労働者の生活を支える重要な金銭ですから,特にその支払いについては厳格に履行されなければなりません。そこで,賃金の支払い方法については,労働基準法において,厳格な5つの原則が定められています。
この賃金支払いの5原則とは,すなわち,「通貨払いの原則」,「全額払いの原則」,「直接払いの原則」,「毎月払いの原則」,「定期払いの原則」のことをいいます。
通貨払いの原則とは,文字どおり,賃金は,「通貨」によって支払わなければならないとする原則です。この原則からすれば,いわゆる現物支給は例外となりますので,労働協約による取り決めが必要であるとされています。
全額払いの原則とは,賃金は全額を支払わなければならないとする原則です。部分的な支払いや賃金からの相殺は原則として許されないということです。
直接払いの原則とは,賃金は労働者に対して直接支払わなければならないとする原則です。したがって,労働者の代理人に支払うことも原則として許されません。
毎月払いの原則とは,賃金は毎月支払わなければならないとする原則です。仮に年棒制の場合であっても,その年棒を月ごとに割って,毎月支払うことが必要となります。
定期払いの原則とは,賃金は一定の期日を決めて支払わなければならないとする原則です。したがって,不定期に支払うというようなことは原則として許されません。
言うまでもなく,これらの原則に違反すれば違法です。








